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◆◆◆ きものの話 ◆◆◆ |
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貴方が呉服屋と思っている人。
本物の「きもの」を知っていますか?
※5番目をお読みください。 |
◆1.先染めと後染め |
◆先染め・・・糸の段階で染色したもの。帯・紬に多い。
◆後染め・・・織り上げてから染色したもの。
◆裏地と一緒に染め上げたもの。色とも黒とも(帯)、八掛共染め(色無地)。 |
◆2.きものの柄の付き方 |
◆地紋=地模様
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◆一方付け |
◆総付け |
◆絵羽付け・・・柄がつながっている |
◆仮縫いの生地に絵羽付けをする場合は、青花の汁を使って下書きをする。
◆青花・・・青花紙・藍紙とも言う。露草の花汁を絞り、和紙に染み込ませて乾燥する。これを水に溶かし、下絵を描く。この花汁の色は水洗いで落ち、跡が残らない。
◆反物に絵羽付けをする場合は身ごろ・衽・袖・衿にそれぞれ墨打ちをして印を付け、下書きをする。 |
◆3.帯の柄の付き方 |
◆(1)全通
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◆(2)六通
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◆(3)三通
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◆(4)太鼓
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←手先
こちらからお腹に巻きます。 |
お太鼓にする方の部分、又はお太鼓結びなどの下端から10cmくらいの部分を言います。
←垂れ |
◆帯の幅は8寸〜8寸2分 ※1尺=37.9cm(金尺の30.3cmとは違います) |
◆袋帯(長さ1丈〜1丈1尺5寸)・・・全般的に袋帯は特殊な柄付け以外は全通(1)ですが、特にお腹に巻かれる所にも柄があるもの(帯の端から端まで表全体に柄があるもの)を全通と呼ぶ場合もあります。
◆名古屋帯の場合(長さ9尺〜9尺5寸)お腹に巻く部分の柄を省略している(六尺通して模様をつけた帯、六尺通しの略である)ものを六通(2)帯の長さの六割に柄をつけたものという説もある。
◆お太鼓から垂れまでと、前の部分のみ柄のあるものを三通(3)と言います。
◆お太鼓と前のみに柄のあるものをお太鼓柄(4)と言います。
◆名古屋帯でも全てに柄のあるものを全通(1)と呼びます。 |
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◆4.赤判・青判 |
◆白生地の反物が出来上がるまでには、数々の手間や費用が掛かります。
横浜で取引されている生糸が原糸となり、糸より賃、練り代(精練)、整経料、反数確認料(経産省)、織り代(歩料)不良品保障等が一般的な営業経費以外にも必要です。
これらの製造工程に於いて合格した白生地の反物に、長さ・重さが明記された赤い判が押されます(赤判)。不合格のものには青い判(青判)が押されます。必ずしも店舗数の多い呉服店が、経産省認可の白生地やきもの・帯を扱っているとは限りません。
◆◆◆ 参 考 ◆◆◆ |
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このシールを添付した染上りは当産地の素材、浜ちりめんが使用されています。 |
登録商標
マークにご注意下さい。 |
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◆5.経産大臣指定伝統的工芸品 |
◆伝統的工芸品とは、100年間以上一定水準以上の品質、技術が継続されて来た手工芸的な製品を言います。主たる原料は当然天然のものとなります。
上記を含む六項目の用件をすべて備え、伝統的工芸品産業審議会が認めたとき、経済産業大臣は、「伝統的工芸品」の指定を行います。
◆工芸品別指定範囲(通産省時代)
◆織物
阿波しじら織・伊勢崎絣・置賜紬・近江上布・小千谷縮・小千谷紬・桐生織・久米島紬・久留米絣・塩沢紬・信州紬・西陣織・博多織・本塩沢・本場黄八丈・本場大島紬・宮古上布・村山大島紬・弓浜紬・結城紬・読谷山花織・読谷山ミンサー
◆染色品
有松絞鳴海絞・加賀友禅・京鹿の子絞・京小紋・京友禅・東京染小紋
◆その他の繊維製品
伊賀くみひも・京くみひも・京繍 |
伝統的工芸品マーク |
◆本物のきものをお召しになり、本当のきものの良さを分かってください。
我々きものの専門家は、伝統的工芸品に指定された製品を本物のきものと呼んでいます。きもののお手入れや、仕立てにも専門があります。
本物のきものは、隠し味の効いた、しかも素材そのものの味や色を生かした京料理のようなものです。見れば見るほど、わかればわかるほど、年月が経てば経つほど輝きを増してくるものです。
また、知ってくるときものは決して華美なものではなく、相手方や周りの方への気遣いや、思いやり、尊敬の念を表したものです。正式な場所では洋服でも、色々なしきたりがあります。決してきもののしきたりやマナーは難しいものではありません。 |
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