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きものは、不思議なものです。
ジーパン姿の女の子がきものを着ると優しくなる・・・。
「私、きもので得したワ」の実感を「きものの七不思議」が教えてくれました。 |
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きものは日本人のパスポート=日本語だけで海外旅行 |
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私たちがヨーロッパ人を見て、英・仏・独・伊人の区別はつきません。しかし、東洋人の中国・韓国・日本人の区別はなんとなくつきます。
洋服で外国旅行をした時は、中国・韓国人などに間違われることが100%。きものでは全く間違われません。カタコトの英語の旅でしたら、絶対きもので行きましょう。 |
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きものにはサイズがない=肉体の変化をカバーしてくれました |
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よく、25歳は女性の曲がり角といいます。26.9歳で結婚(平成11年結婚平均年齢)をし、出産、育児、家事、雑事に追われている間に体形は変化していきます。
洋服は体形にあわせて作るから30代、40代になって着ようと思っても着られないから、結局は高いものになるのに対し、きものはサイズがなく、体形にあわせて自分で着るものですから、肉体の変化があっても着られます。
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きものはリレーで作られている=作る人たちの気持ちが楽しい |
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きものは、糸を作る人、布を作る人、染める人、縫う人等々がすべて分業で作られています。各々の分野の人は、次の人の仕事がしやすいように精一杯作っていますから、ちょうど陸上競技の400mリレーのように、自分で100mを精一杯走りながらも、バトンタッチをうまくやって、次の人が走りやすいようにする努力、つまり、思いやりがある。その作業のほとんどが手作業です。
洋服は、機械で一貫生産方式かそれに近い方式のために、作った人のヌクモリ、心使いが感じられません。 |
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年齢を超えているきものは年をとらない |
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毎年、体重が増加し、体型が変化すると、新調の洋服も翌年には着られない。洋服のブラック・フォーマルは1、2年着ましたが、きものの喪服はお嫁入りの時に買ったものがまだ着られます。小紋や紬も、和装小物や帯の工夫で年齢をこえた着方があります。 |
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チエを授けてくれるきもの=見合、結納でトクをした |
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私たちが普段、何気なく用いている言葉の中で、躾をする、衿を正す、筋を通すなどの人格形式を表現する言葉は、いずれも、きものの文化、生活の中から生まれたものです。衣は、その人、その人の心を現すといいますように折目正しい人は周囲の人に好感を与えます。一生のうちで大事な見合や結納の席に、きもので行き、先方の両親に気持ちのよい方、うちの嫁にはモッタイない・・・といわれている女性の多いことを聞きます。 |
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思い出をリフォーム(更正)して=新しい喜び |
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染のきものは染直しができますし、先染のきものも仕立直しがききます。さらに、思い出の深いきものですから、留袖や付下でしたら、洋服のニューフォーマルに、紬や小紋はタウンドレスやスーツに更生することができます。タンスの中にある物をもう一度点検して下さい。 |
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私の”家庭の歴史”をつづる=思い出にひたる一時 |
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石川達三の「愛の終りの時」の小説に、
「女が一番良いきものを着る時には、家庭のなかでなにかが起こったときのようだ。結婚、出産、死亡、法事・・・その次には卒業、縁談、転勤・・・。家庭の歴史は、主婦がたんすの中に持っているきものの歴史と結びついているらしい。きものの歴史をたどっていけば、ひとつの家庭の盛衰のすがたが浮かび上がってくる。」
とあるように、きものは思い出なのです。その思い出が子孫の代まで受け継がれていくのです。 |
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